土日をしっかりと休みたいという一心で、あの仕事を僅か二日で完了させた僕を、心から褒めてあげたい気分です!(笑)
まあ、クレーム付いての差し戻しが前提ですが。(←常識を超えるレベルで手を抜いたからね~:笑) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 昨日中途半端にしてしまった仕事を、何とか今日中に片付けようと、必死に書類に向かい合っていたときの事です。 遠くから、微かに聞き覚えのある声が響いて来て、そちらに顔を向けました。 するとそこにいたのは、以前は僕と同じ職場にいて、今は他の会社に転職してしまった元上司。何やら必死に、僕の同僚に向かい頭を下げています。 「この度は、本当に・・・本当に申し訳ありませんでしたっ!(涙)」 今にも泣き崩れそうな表情をしながら、必死に頭を下げる元上司。 同じ職場にいたときには、威風堂々として僕らに檄を飛ばしていたのに、今はもう見る影もありません。 もしも彼が転職など考えず、今もこの職場にいたならば、こんな事は無かったでしょうに。。。何だか観ていて、切ない気持ちになりました(寂)。 まあ、『元上司』と書きましたが、彼が僕の直属の上司だった事は一度も無かったのですけどね? ただ所属していた部署がすぐ近くであり、会話を交わす事も多かった為、何となく僕の上司の様に感じていた人だったのですよ。 一緒に馬鹿話もしたし、仕事も教えて貰いました。彼のアドバイスに救われた事もありましたし、今は違う会社にいるけれど、心の中で今も彼は僕の上司なのです。 そんな彼が、今日いきなり目の前に現れ、同僚達に頭を下げて回っている。 それは、昔は立場がずっと下だった者にも、全く平等に。 威風堂々としていたあの姿など微塵も感じさせず、ただひたすらに、謝りに回っている。。。 いずれ、僕の席にも来るだろう。そしてきっと、同じ様に頭を下げるのだろう・・・それを考えると、本当に切ない気持ちになりました(悲)。 とりあえず彼が僕の席に来たら、『何の事ですか?』 そう言おう。僕は知らない、何も知らない、それで押し通す。 そうして『それよりも最近どうですか? ○○とか××とか。あ、△△なんて今でもやってるんでしょう!(笑)』 適当にはぐらかし、僕に謝罪するのを止めさせよう・・・そう思いました。 そうして目の前の書類を処理していたときです。遂に、彼が僕の目の前へやって来ました。 じっと僕の顔を観ています、潤んだ瞳で。そして徐に頭を下げ、 彼 「crystalgemさん、この度は、本当に・・・本当に申し訳ありませんでしたっ!(涙)」 同じ職場だったときには、僕の事を呼び捨てにしていた彼。それが今日は僕を『さん付け』して、深々と頭を下げているのです。 尊敬・・・と言うのは少々オーバーですが、割と好きだった元上司。威厳溢れるあの当時の姿など一切消え失せ、今はただ頭を下げ、謝罪しているのです。 僕は悲しくなり、視線を横にずらし、こう言いました。 僕 「謝られる意味が、僕には全く解りません。何かあったんですか?」 ・・・数秒の沈黙。 視線を少し上に向け、彼の顔を目にします。 するとそこには、以前の彼に似た、優しげな微笑み。それは以前、彼が僕の職場にいたときと変わらない、慈愛に満ちた表情だったのです。 しかし僕と視線を合わせた一瞬の後、何かを思い出したかの様に、その表情は寂しげに変わります。 そうして一つ溜め息、ゆっくりと、、、本当にゆっくりとその口を開きました。 彼 「crystalgem、お前は相変わらず優しいな(笑)。 でも無理しなくていいぞ? 俺だって、これでも覚悟はしているんだからな。 何しろ今度の件は、もう俺にもどうしようも無い。どう足掻いても、我が社の責任にしかならないんだからな・・・」 遠い目をしながら、そう呟く元上司。 僕は再び視線を下げ、デスクの上の書類に目を向けました。いかにも忙しそうなフリをして、その後の会話を適当にあしらいました。 僕は今忙しい、だから今はあなたの相手などしていられない・・・そういう態度を取り、彼が今すぐにでもこの場から立ち去ってくれる様に振る舞いました。 ええ、僕はそんな彼の姿を観たく無かったのですよ。 彼にはいつでも堂々としていて欲しかった。いつまでも理想の上司であり続けて欲しかった。だから・・・(悲)。 そうして視線を合わさぬまま、二言三言会話を交えた後、彼は僕の席から去って行きました。 その直後、近くの席から聞こえて来る、彼が他の同僚に謝罪する声。 それを極力耳にしない様に努力するものの、やはり気になっているせいでしょうね、どうしてもそちらに意識が向いてしまうのですよ(泣)。 彼が謝る姿なんて観たく無いのに、どうして彼はこんなにも頭を下げ続けるのか・・・悲しい、切ない時間が流れて行きました。 そうして彼が一通りの謝罪を終え、去って行った職場。 再び訪れた沈黙のとき。僕は書類の処理の手を止め、デスクにあったコーヒーを右手に持ち、それを口に含みました。 そうして芳醇な香りを胸一杯に広げ、ふーっと一息。 そして考えます。 ・・・あの会社、何やったんだろう?(←実は冗談抜きで、何があったのか知らない男:笑)
by crystalgem
| 2007-05-25 23:59
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