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節分の鬼

恵方巻、面倒なので結局作りませんでした。
まあ、元々北海道にはそんな風習無いし、訳の解らないイベントに乗せられるのも嫌だし。
きっと一生食べる事は無いのだろうな~(遠い目をしながら)。


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という事で、今日は節分ですね。

僕の子供の頃は、今の様にテレビゲームなどありませんでした。
なのでこういったロートルなイベントでも、それなりに盛り上がって楽しんでいたものです。

鬼の面を被った父親を追いかけて、力一杯豆をぶつける。ただそれだけの事なのに、異常なくらいにはしゃぎ回ったりして(笑)。
力一杯とはいえ、所詮は子供の投げる小さな豆。当っても、さほど痛い筈も無いのに、大声で「痛い痛い」と叫びながら逃げ父親の姿に、大笑いしたものです。

そうそう、豆をぶつけると言えば、こんな想い出があります。
それは今から数年前のこと。同僚達との雑談の中で、「今日は節分だし、豆まきをしようか?」という話になりました。


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「そうなると、やっぱり鬼は○○さん(その当時の上司)だな」

先輩がそう言って、笑い声を立てます。
勿論その場に上司はいません(ってか、いたらそんな話は出来ませんよね?:笑)
で、勿論そんなの冗談に決まっていますので、みんな笑顔で「○○さんが相手なら全力投球だな」などと笑い合っていました。
ええ、勿論冗談ですよ。第一、やるにしても、豆なんてどこにもありませんから。

しかしその後、どこからともなく、職場に豆が現れたのです。


・・・一体これ、誰が持って来たの?


解りませんが、今日は節分で、そこに豆があります。
そして振り返れば、そこに鬼・・・じゃ無く、上司の姿がありました。

ちょっとだけ、ぶつけてみようかな?

不意に、そんな欲望が心に浮かび上がりました。
が、勿論実行には移しません。ええ、馬鹿な真似をして、クビになったら大変ですからね。

そうして、じっと我慢していた時の事です。
誰かが、歩く上司の背中に向かい、軽く豆を投げたのです。その豆は真っ直ぐに空中を飛ぶと、音も立てずに上司にぶつかりました。
あまりにも軽い衝撃からか、上司は全くその事に気づいていません。

これは面白い!(笑)

早速、僕もチャレンジしてみる事にしました。
勿論、上司に気づかれれば、ただでは済みません。なので、投げる力加減には、細心の注意が必要となります。
弱すぎれば上司に届かず、かといって強すぎれば豆を投げた事に気づかれてしまいます。
豆を一粒手に持ち、狙いを定めます。そしてそれを軽~く投げようとした瞬間。

僕の心に、言葉では言い表せない様な、複雑な感情が沸き上がって来たのです。


突如として全身に漲る力! そして、心の底から沸き上がる憎しみ!


軽く投げるつもりでいたのに、いざそれを実行しようとした瞬間、僕の心の中に眠っていた悪い感情が飛び出して来ました。
仕事上での辛い記憶、悲しい記憶、上司から怒鳴られた記憶。そんなものが入り交じり、豆を握る手を、強力な武器へと変化させようとしていたのです。
その時の感情、それは上司に豆を軽くぶつけるどころか、その豆で上司を撃ち殺そうとする程の勢いだったのですよっ!

すぐに我に返り、豆を投げるのを思い留まったから良かった様なものの・・・。
勿論そんな勢いで上司に豆をぶつければ、ただでは済まなかったでしょうね(汗)。

その時は、丁度仕事が忙しく、苛々していた時期でした。
きっとそんなストレスが溜まりに溜まり、はちきれんばかりになっていたのでしょうね。



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数年前の節分の日・・・どうやら本当の鬼は、僕の心の中にいた様です。






本日のメニューは「椎名誠炒め風パスタ」です。

・・・。

きっとこのブログの常連さんは、「どうしてそこまでして?!」と思われる事でしょう。
ええ、僕もそう思います。
確かに、椎名誠シリーズで成功した事はありません。しかも僕は、もう二度とチャレンジしないでおこうと思っていました。
しかし、つい思い付いてしまったのですよ(汗)。
思い付いたら、作るしか無い。それが、「椎名誠炒め」なのです。

だから、もしも誰かに「どうしてそこまで椎名誠に拘るんだ?」と聞かれたら、こう言うしかありません。


そこに、キャベツと鰹節があるからだよ。


どれだけ不味かろうが、そこにキャベツと醤油と鰹節がある限り、椎名誠炒めは滅びないのです。
はい、これはある意味、「椎名誠の呪い」です。



【所要時間】
・20分

【材料】
・パスタ(一人分)
・キャベツ(適当)
・ベーコン(2枚)
・山から汲んで来た湧き水(たっぷり)
・塩(適当)
・オリーブオイル(大さじ1)
・バター(大さじ1)
・にんにく(1片)
・醤油(大さじ1)
・酒(大さじ1)
・みりん(大さじ1/2)
・パスタの茹で汁(大さじ1)
・胡椒(少々)
・紅生姜(適量)
・鰹節(適量)
・海苔(適量)

【作り方】
・たっぷりのお湯を沸かし、そこに塩を入れ、パスタを茹でます。
・フライパンにバターを溶かし、オリーブオイルを混ぜたら、みじん切りにしたにんにくを軽く炒めます。
・香りが出た所に、千切りにしたベーコンを加え、更に軽く炒めます。
・パスタの茹で上がり1分前になったら、そこにぶつ切りにしたキャベツを入れ、一緒に茹でます。
・茹で上がったらざるにあけ、フライパンに投入します。醤油、酒、みりん、胡椒、パスタの茹で汁を入れ、強火で混ぜ合わせます。
・水分が飛んだら皿に盛り付け、上から鰹節と海苔と紅生姜をトッピングして、完成です♪



という訳で、完成したのがこちら。
節分の鬼_d0044012_2233426.jpg
執念の一品、見た目は如何ですか?

まあ、味に関しては書くつもりはありません。ええ、所詮は「椎名誠シリーズ」ですからね。
でも一応、これだけは書いておきましょうか。

今回の手料理の味、それは・・・。


僕の、プライドの味です。


どれだけ不味いものでも、努力次第では食べられるものになるのです。
今回のこのプライド、一生持ち続けて行きたいと思います。
by crystalgem | 2006-02-03 22:08
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