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友人からの便り

はい、今、恐ろしく動揺しています。
違うと思うけど・・・違うと信じたいけど・・・。
いえ、元気な筈です! 元気ですっ! 絶対にっ!!!


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友人のYから、一通のメールが届きました。
そこには、「我が家の新しい家族です」と言うメッセージと共に、一枚の赤ちゃんの写真。
きっと子供が産まれたんだろう、そう思いました。

『やったね!』

というメールを送り返そうと思い、もう一度写真を見ます。
しかしそこに写された赤ん坊の姿。どう見ても、今日産まれたものとは思えませんでした。

どうして産まれてすぐにメールをくれなかったんだろう?

勿論、そう思いました。
メールをくれたYは、僕の大親友です。一人目の子供が産まれた時だって、産まれてすぐにメールをくれていました。

一人目の子供誕生の時、メールを受け取った僕は、すぐに友人達にメールを送りました。
いえ、僕は友人達からの情報を受け取り、それを全員に周知させる「駅」の役割をしているんです。なので、その時も全員に一斉メールを送りました。
『てめえら、Yに子供が産まれたぞ! 歌え、祝え、踊り狂え! そしてYに祝いの言葉をぶつけまくってやればいいさっ!!!』
そうして僕の元に返信された、Yへの祝いのメールの数々。それをYに転送します。そしてYからの友人達へのお祝い返しのメールを再び友人達に送り返すという、嬉しい忙しさに翻弄された一日でした。

が、今回は違います。産まれてから、数ヶ月後の報告。これは幾ら何でもおかしい。
すぐに、メールを送り返しました。

『どうしてすぐに教えてくれなかったんだ?』

するとYから返って来たメールには、その子が産まれながらの難病にかかっており、治療が終わるまで連絡出来なかったと書かれていました。
全く水くさい、それならそうと言ってくれればいいのに。
すぐにまたメールを送ります。

『で、いつ産まれたんだ? 誕生日はいつ?』

しかし、返信はありません。
どうしたんだろう? 何故Yは返信してくれないのだろう?
そう思っていた時、Yから一通のメールが届きました。

『メールならしたよ。2月の初めに』

誕生日を聞いているのに、どうしてそんなコメントを?
疑問に思いながらも、すぐに過去のメールを確認しました。そこにはこんな文章が。


 都会のすみで あなたを待って
 私は季節に とり残された
 そんな気持の 中のあせりが
 私を旅に さそうのでしょうか


このメールには記憶があります。送り主の名前は確かにYでしたが、てっきりスパムメールだと思い、無視していたものでした。

これを読んだ瞬間、全身から、血の気が引いていくのが解りました。
この詩のタイトルは「あずさ2号」。そのサビの部分を思い出したからです。


 私は 私は あなたから 旅立ちます


不安に駆られ、メールしました。
『元気なんだよね?』
しかし、未だ返信はありません。

妄想、邪推が頭を駆け巡ります。

何故Yは今まで子供の事を伏せていた? 何故Yは子供の病気を隠していた? 何故Yは今になってそれを知らせて来た? ・・・何故返信メールが来ない?






  ・・・・・・・・・Yの子供は、元気なのか?!





違うと思います。違うと信じます。
きっと今、あの赤ちゃんはYの家で幸せに暮らしている筈です。元気に育っている筈です。

・・・きっと、僕の勘違いです。
by crystalgem | 2005-06-06 21:30
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