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逆の視点

ここに一足の草鞋(わらじ)があります。
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これは僕が今から12年前、北海道の片田舎のとっても小さな街の、とってもとっても小さな祭りに参加したときの記念品です。
何に使う訳でもありませんが、何となくずっと大切に保管して来ました。

今日、この草鞋の表面一杯に、カビが生えているのに気付きました。
草鞋は草を編んで作られた『履き物』です、勿論洗濯なんて出来ません。ええ、こんなにカビてしまった以上、捨てるしか無いのです。
これまでずっと大切にして来た、一足の草鞋。祭りの光景や、あのときに話した人々の顔が、走馬燈のように蘇って来ます。

でも、捨てるしか無いのです(泣)。

一抹の寂しさを引きずりながら、僕はそれをゴミ袋の中に放り込みました。
ゴミ袋の中の、一足の草鞋。カビだらけだけど、懐かしい想い出の品。
でも、想い出は形として残すものでは無く、心に刻み込むものですよね?

ゴミ袋の中、一足の草鞋が、僕にそう教えてくれている気がしました。


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って事で、昨日は『接待』でございましたーっ!(←何故かハイテンション:笑)

前回の飲み会が最後だと思っていましたので、爬虫類子さんから誘いのメールが来たときには、少々驚きましたが・・・。
まあ、こっちが考えているほど、向こうは何も思っていないのかもしれませんね?(笑)

 ※ちなみに前回の飲み会の様子はこちら

今回も、前回と同様に適当な場所で待ち合わせて、適当な店へと向かいました。
3人で席につき、とりあえずビールを頼みます。
そして乾杯。最近あった出来事や、ドラマの話、職場の同僚の話などに華を咲かせました。

まるでマシンガンの様に喋りまくる爬虫類子さん、相変わらず大人しい三日月子さん。
何だか前回の飲み会の続きをやっているみたいな雰囲気です(笑)。
「今日は同僚Bさんが来られなくて残念だったよね~」という言葉に、きっとこれからも良い飲み友達としてやって行けそうな、そんな予感を抱きました。

まあ、その後始まった、「友達が皆結婚しちゃって、独身でいる人が少なくなったの~」という話題には、ちょっとばかりドキリとしましたけどね?(焦)
「今は晩婚の時代だから、40歳くらいまで独身でいても、別におかしくは無いよ?」
と言って、適当に誤魔化しておきました(笑)。

と、そんな感じで楽しく飲み会をやっていたのですが・・・どうにも気になる連中がそこにいたのですよ(汗)。

僕らのいるテーブルの少し先、襖に仕切られた小さな部屋があり、その中で数人が何やら宴会をやっている様でした。
最初は特に意識もしていなかったのですが、ふと視線を感じ、そちらに目を向けると、一人の男が僕の顔をじっと観ているのに気付いたのです。

・・・誰? 僕の事を知っている人なのかな?

一瞬そう思いましたが、僕が視線を向けると、その人物はすぐに視線を外します。
きっとたまたま視線がぶつかってしまっただけなのだろう・・・そう思い、また二人との会話に戻りました。

が、その後もたびたび、その小さな部屋から視線を感じるのですよ。
一体僕に何の文句があるのか、僕の顔を眺めては、隣にいる男とボソボソと何かを話すその男。
その表情には、憎悪にも似た、ある種『ネガティブな感情』が浮かんでいる様に思えました。

何? 僕の顔に何か文句でもある? それとも・・・カツアゲでも企んでいるんですかい?!(怖)

爬虫類子さん、三日月子さんとの会話を愉しみながらも、その男の視線が気になって仕方の無い僕。
最初は『気になる』という程度だったその感情は、次第に不安へと変わって行きます。
何しろその小部屋からの視線は、最初の男からのものだけでは無く、いつしか数人の男達からの視線に変わっていたのですから(汗)。

・・・何故だ? 何故僕はこんなにも奴らの注目を浴びている?!

その小部屋から、ひっきりなしに覗く視線。その顔の中に、僕の知るものはありません。ええ、間違い無く、彼らと僕とは初対面なのです。
なのに、常に感じ続ける、こちらを窺う彼らの視線。
それを気味悪く思いながらも、どうする事も出来ず、ただその視線に耐え続けていました。

そうして一時間ほどが経過した頃、僕はトイレに立つついでに、何となくその小部屋の中を覗き込んでみました。
すると、その部屋にいたのは、30代前半と思われる男性8名。
料理も一通り食べ尽くし、会話にも飽きて退屈している様な、そんなどんよりとした空気が漂っていました。

と、そこで気付きました。
どうして彼らが、ずっと僕の方を睨み付けていたのか、その理由に。


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僕の仕事は、建設土木系です。当然、職場は男ばっかり! 女っ気ゼロの、汗くさい職場です(悲)。
なので飲み会と言えば、むさ苦しい野郎ばかりの、何とも味気ないもの。
そんなとき、たまーに見掛ける、とってもムカつく客がいるのですよ。

普通のカップルがそこにいるならば、特に気にもしません。男と女が向かい合って、愛を語り合うのを邪魔する程、野暮ではありませんから。
が、それが 『男1人vs女数人』 の組み合わせだった場合は別です。
何故だか、無性にムカつくのですよっ!

・・・何であんな男が、女の子2人と飲んでいるんだ? いけ好かない野郎だ!(怒)

別にその人が誰と飲んでいようが、僕らには関係の無い事。
でも、何故か腹が立つのですよ。まるで、『俺はお前らとは違うぜ?』と、自慢されているみたいで。
『野郎ばっかりで飲み会なんて、可愛そうにね~(笑)』と馬鹿にされているみたいで。

まあ実際、向こうはそんな事思っていないのでしょうけどね? でも、腹が立つのです。無性に。


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そう、きっと彼らは僕を見て、羨ましがっていたのですよ。
いつかの僕が感じた様な、『男1人vs女2人』という組み合わせを(笑)。

そんな事を考えながら、何故だか少し可笑しくなりました。
いつもは、そんな組み合わせを羨ましく思っていた僕が、今日は逆に羨ましがられている。
まあ、どちらも僕の彼女では無いし、彼らの思う様な関係でも無いのですけどね?(汗)

でもその後の酒は、何故だか格別に美味しく感じられました(笑)。



まあ、たまにはこんな優越感もいいでしょう♪  ・・・何しろ僕はこの三十数年、ずっと逆の立場だったんだから(涙)。






本日のメニューは「湯豆腐鍋」です。



【所要時間】
・30分

【材料】
・豆腐(1丁)
・鱈(200gくらい)←軽く塩をふっておきます
・白菜(1/8くらい?)
・大根の葉っぱ(たまたまあっただけ)
・昆布(10㎝)
・水(600cc)
[たれ]
・卵黄(1個)
・醤油(適当)
・粉鰹(適当)

【作り方】
・鍋に水を張り、昆布を戻しておきます。
・塩をふって暫く放置しておいた鱈をぶつ切りにして、上から熱湯をかけます。
・鍋に材料を全て入れ、火に掛けて、適当に温まったら完成です♪



という訳で、完成したのがこちら。
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本当は今日は全然違うものを作る予定だったのですが、何と材料を2種類も買い忘れてしまいまして(汗)。
で、仕方なく冷蔵庫にあった材料から、適当に湯豆腐を作ってみました。

いつもの、めんつゆやポン酢とはまた一味違った感じで、なかなか乙な味でしたよ♪
by crystalgem | 2006-11-25 21:37
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