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儲けのカラクリ

酒類は腐りません!(←自信たっぷりに:笑)


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今日の昼食は、同僚達と一緒に外に出ました。

行った店は、安くてボリューム満点と評判のレストラン。なので昼時に行くと、いつも超満員です。
でも調理師の腕がいいのか、回転が速いので、あまり待たされた事はありません。
席に座り、店員さんに注文をします。その後、注文したメニューが届くまでの15分、同僚達と雑談しながら過ごしました。

そして同僚達との雑談の最中、ずっと僕がやっていた事。
それは、『この店の純利益』を計算する事です。

これは僕の趣味なんですが、行った店の立地条件等を考慮しながら、その店が一日に売り上げる金額を頭の中で計算するんです。
まあこれは、特に意味のある行動では無いんですが・・・いつかは脱サラしたい、そんな想いが僕にそうさせているのかもしれませんね(笑)。
で、たまにこんな馬鹿げた事を考えながら、想像の中で遊んでいる訳です(笑)。

利益率の計算は、意外と簡単です。例えばラーメン屋なら、麺が幾らでスープが幾ら、載っている具材の単価を想像して、一杯当たりの利益を考える。
そして店に入っている客の数から、一日の純利益を割り出すんです。
まあ、これは想像でやっているだけなので、当たる訳は無いんですけどね(笑)。

そして、いつもの様にその店の純利益を考えていた時。ふと、奇妙な事実に気づきました。


純利益・・・100円?!


これは僕が注文したメニューの、僕が勝手に考えた純利益です。なので当然当たっている筈は無いのですが、それでも変なのです。
もしも僕の勘が外れていて、実際には倍の額が純利益だったとしても、金額は200円。その計算で行くと、どう考えても、採算がとれる筈が無いのです。

その店の席数から考えて、昼食時の二時間に入る客は、多くても200人。仮に一食の利益が200円だと考えれば、計算上は40,000円の利益です。
しかし僕の計算した中に、『人件費・光熱費』は含まれていません。あくまでも、商品としての原価を考えただけの計算です。
店で働いていた店員さんは全部で5人。厨房の中は見えませんが、回転の速さを考えると、最低でも3人はいるでしょう。
店員の時給を一人1,000円と考えた場合、全員合計で、2時間で16,000円。そして2時間の光熱費を2,000円くらいと考えた場合、残る利益は22,000円です。

ここまで読んだ人はきっと、『なんだ、ちゃんと儲かってるじゃん』と思うでしょう。
しかし、それは違います。

これは、飲食店が確実に儲けなければならない昼時の2時間だけを計算した結果なのです。

店員さんが店にいるのは、当然昼時の2時間だけではありません。
その店の開店は午前10時。開店から、最初の客が入るだろう午前11時までの暇な時間だっているし、昼食のピークを過ぎた午後2~5時にも当然います。
その暇な時間ですら、確実に人件費はかかっているのです。

しかも、まだ計算の中に、店の賃貸料は入れていません。
立地条件から想像して、この店の一ヶ月の賃貸料は最低でも40~50万円。つまり、店代だけで一日に一万円以上もかかるのです。

もしも僕の計算が正しかったとしたら、この店は一ヶ月も待たずに倒産するでしょう。
しかし、この店は相変わらず繁盛している。きっと何かカラクリがあるに違いありません。
こう考えました。

ひょっとして、この店は昼のサービスランチの儲けを捨てているのかな?

昼のサービスランチを客寄せにして、宣伝に利用する店は少なくありません。
昼のうちに『安くて美味い店』をアピールします。その間は採算度返し、客を集める事だけを考え、利益を夜に求めるという方法です。

夜の利益率は半端ではありません。何しろ、酒類がよく売れますから。
ビール1杯400円で売ったとします。原価はせいぜい100円程度ですから、1杯だけで300円も儲かります。
よく出るサワー類など、原価はタダみたいなものです。1杯出る毎に、250円以上の利益になるのです。
その他のつまみ類も、実はかなりいい儲けになります。
唐揚げ10個を500円で売れば、一皿で350円の利益。枝豆一皿で150円の利益。その他も、冷凍食品を使えばかなりの利益率です。

きっとこの店は、夜の儲けだけで成り立っているんだろう。自分の中で、そう結論づけました。
が、何となく釈然としない部分も残っています。何か、この店ならではの経費削減方法があるのでは? という疑問です。

そうして食事を終え、煙草を一服した後、同僚達と立ち上がります。
そして精算する為、レジに並んだ瞬間、一気に頭の中の疑問が吹っ飛びました。


僕の目の前、店員の女性がレジを開けたまま会計していたのです。


急に可笑しくなりました。こんな単純なカラクリに気づかないなんて、僕って馬鹿だな、と思ったからです。

この店の確定申告に、僕等が食べたメニューの値段が書き込まれる事はありません。
何故なら、僕等が支払った料金がレジに打ち込まれる事は無く、開けっ放しのレジからお釣りが手渡されたからです。



この店がやっていた最大の経費節減、どうやらそれは『脱税』だった様です。









その場所が本物かどうかなんて、知る人間はいません。

何しろ、確実な未来なんて無いんですから。



歩く先に何かが落ちている。

見えるけど、そこに辿り着く前に、それが石ころかダイヤか知っている人間なんていません。

その先の未来が明るいか暗いか、それを事前に見極められるなど、到底あり得ない事なのです。



恐ければ、歩くのをやめる事も出来る。

足を止め、考える事だって出来る。



でも、いつまでも立ち止まったままでいられる程、人間は潔くありませんよね?

また前に進み、また悩む。結局は、同じ事の繰り返し。



ならば、まずは一歩踏み出しましょう。そして辿り着き、そこで悩みましょう。

駄目だったら、引き返せばいい。ただ、それだけの事なのです。



歩かずに悩むならば、その時間を使って明るい未来を想像しましょう。



誰もが羨む様な、明るい未来。眩しい程の日差しに溢れ、心から暖かくなれる場所。



想像出来ましたか?

今から一年後、そこにいるのは、あなたです。
by crystalgem | 2005-07-01 23:36
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